5月23日、史上最高齢の八十才でエベレスト登頂に成功した冒険家の三浦雄一郎さん。十年前の2003年5月、七十才の時にも世界最高歳でエベレスト登頂に成功されている。人間が事を為すに当たって、単純に言えば命懸けということを実戦できるかどうかということを試してみたかった、ということでエベレスト登頂を試みたそうだ。
三浦さんは、『冒険とは死を覚悟して、そして生きて帰ること。』と言われている。それは、生きて帰ることができなかった植村直己さんの『冒険とは生きて帰ること。』に1行加えたものだ。また、「人間がある限界を肥える世界に入っていくというのは、死を承知の上でなければしないほうが良いし、死をしっかり見極めて、かつそれをどう乗り越えていくかということになると思います。」と言われている。
三浦さんは六十五才の時、エベレスト登頂を目標に掲げたが、メタボ、狭心症、高脂血症、高血圧で500mの山も息があがるような状態だったため、玄米や五穀米を主食に、野菜や魚を中心とした食生活の改善に取り組んだ。また、日常生活の中に負荷をかけるトレーニング方法を取り入れた。足首に重りをつけ、背中に重りを入れたナップサックを背負いながらの生活を始めた。無理な負荷でやめてしまったら何にもならないので、続けるポイントは時間をかけて、少しの負荷をかけ続けることだそうだ。
食生活改善とトレーニングのおかげで体重も70kgに落ち、2003年、目標のエベレスト登頂に成功することができた。注目すべきことは三浦さんがいくつもの病気を抱えていることだ。カテーテルの心臓手術も受けておられる。偉業達成の裏には、大変な、真似のできないような努力があった。『人間はいわゆる能力に限界がある。しかし、努力には限界がない。』と三浦さんは言う。
死の覚悟があったからこそ達成できた偉業。最高の夢をかなえたいという目標達成のために注いだ努力。よき手本として三浦雄一郎さんがある。
