第98回 三分正座!

私が合気道を始めたのは大学に入学してからだった。サークル紹介で合気道と剣の演武があり、初めて見る剣の演武に惹かれ、即入部したのを記憶している。その時演武された先輩は岩手県盛岡市で今でも稽古を続けておられる。体育会ではなく、体育同好会連合会に所属する合気道部だったので、自由な雰囲気もあり、稽古や人間関係で嫌な思いをしたことはなかった。稽古では、連続受身数十本とか、袈裟斬百本という厳しさもあったが、技術的にも、精神的にも必要なことだと思っている。

合気道に試合はないので、柔道のように試合で金メダルを取る必要はない。柔道女子日本代表の園田前監督のような、技の上達のための暴力での指導は合気道にはない、無縁と言って良い。合気道は、人に勝つのではなく、自分自身に勝つことしかない。自分の力で、自分自身を乗り越えていかなければならない。そのためには、自分自身を客観的に評価することが必要で、指導者はその手伝いをしてくれる存在でなければならないと思っている。

また、入門部、少年部においても、合気道をしたいという子が稽古に来ていると思っているので、嫌がる子を無理やり稽古させることはしない。相手をする子に迷惑をかけることになるから、嫌ならやめて頂く。小学校高学年になれば、稽古も技に集中することができるが、入門部は“技”より“しつけ“部分に時間を費やすことが多い。

入門部で過去に、稽古態度が悪くて、同じ注意を二度受け、三度目は許さないと警告したにもかかわらず、やってしまう子がいた。その子の体罰は三分間の正座だったが、素直にこれを受けとめたことがあった。これが功を奏したのか、それ以降の稽古態度は少し良くなった。調子に乗って悪ふざけすると、稽古を妨害し、相手に怪我をさせてしまうことにもなるので、厳しく注意しなければならない。

いま、体罰が社会的に問題になっている。私は、技の面での体罰は否定するが、入門部、少年部のしつけ面での体罰は否定しない。

 

 

 

2013年2月3日 | カテゴリー : めざせ達人 | 投稿者 : koukikai