ソチオリンピック閉幕。女子スキージャンプの高梨沙羅選手は非常に残念な結果で終わった。いつもとどこか違うなと感じたという高梨選手のコメントだった。合気道の演武で誰もが経験する緊張感は筋肉に余分な力みを生じ、瞬時の動きに適正に反応できなくなる。平常心を保つことは容易に出来ることではないが、精神面を鍛えて、強い、大きく成長した高梨選手を見ることができると信じている。
スキージャンプではスタート合図直前の呼吸から着地までの呼吸の動き、特に空中での呼吸はどうなのか興味がある。呼吸を意識しながらジャンプしているのだろうか。テニスでは、先日テレビ番組で斉藤孝明大教授が呼吸に合わせたテニスをTBS安住アナウンサーに指導していた。最初は、呼吸と動作が合わなくてラケットを振ることすらできなかったが、慣れてくるとボールを打ち返すことができるようになっていた。しかし、その効果についてはわからない。
合気道においては、日本に昔から伝わる息づかいを用いた稽古方法がある。「武道の知恵」の著者佐々木貴さんのホームページからその息づかい“生産び(いくむすび)”を紹介する。『イと吐いて、クと吸って、ムと吐いて、スと吸う』。片手取り四方投げを具体的に解説すると、『相手に手を取らせる際に、息をイと吐きながら取らせて、相手がこちらの手を取ったところからクと息を吸いながら相手を誘導し、相手を投げる際にムと息を吐きながら倒す。そして、相手から離れながらスと息を吸い、間合いを取り、次の体制にはいる。』、また、受身については、『つかんだり打ったり、相手に接する時には息をイと吐き、相手と接してからは息をクと吸いながら、相手について行く。相手が投げたり、抑えてきたらムと吐く。そしてスと息を吸いながら起き上がって体制を取る。』と詳細に書かれている。特に技は相手と接する瞬間が大切とある。
イで相手と結び、クで崩して、ムで投げ、スで元にもどる。この呼吸法が無意識にできるようになるのかは確認を要するが、意識して稽古してみる必要を感じる。その違いが自覚できるまで繰り返し稽古してみよう。
