ソチオリンピックが2月7日より開幕される。参加する多くの選手がメダル、金メダルを宣言している。その中でもソチで新種目となる女子スキージャンプの十七歳高梨沙羅選手には笑顔で表彰台の真ん中に立って欲しい。
スポーツ競技はメダルの色、順位、勝ち負けでその人の能力が評価される。しかし、合気道には勝ち負けを競うことはない。取りと受身を繰り返す型稽古方法により相手と力を争うのではなく、逆に、相手を思いやる心を育む。徐々に合気道が広まり、世界九十五か国の多くの人に受け入れられる大きな理由だと思う。
合気会季刊雑誌「合気道探求47号」に栗林師範の「稽古覚え書」が掲載されている。“かたい稽古、やわらかい稽古”、“呼吸をつかむ”、“相手と一体になる「合わせ」”という内容だが、文字で表現されていることで、私の中にはスッキリ整理整頓されたような爽快感がある。また、鳥海師範の記事には、山口清吾先生の切れ味の鋭い四方投げことも書かれている。
山口先生の稽古中、受身を取らせて頂き、胸の道着をつかんだとこまでは覚えているが、どのように投げられたかわからない、気がついたら畳に倒されていたという経験があった。そのようなことを栗林師範は“合わせ”ということで解説されている。外面的には自分と相手との体の相互関係のことを指しているが、心身のもっと深い次元での“合わせ”があり、その“合わせ”によって“相手と一体になる”ことができるのではないかと言われている。
このような受身の経験は我々にはなかなかできないことだ。まずは受身の精度を上げることが必要。触れた相手の身体から、相手の動きがわかるような受身ができるようにならなければならない。体を硬くする受身、思い込みで先に動く受身、居つく受身、中心をはずす受身は卒業しなければならない。そして、受身を取らせて頂けるような機会を自ら作ることが必要。
このような、合わせ、相手と一体になる最高の技を目指し稽古しよう。
