仲間由紀恵さん主演のTVドラマ「人生がときめく片付けの魔法」で、ごみ屋敷が綺麗に片付いていく様子を見てとても爽やかな気分になった。大切に思っているものも見方を変えれば(ドラマでは“片をつけること”と言っていたが)、不要なもの、ゴミになってしまう。古いものを捨てられないのは過去にこだわりがあり、必要なのは過去を断ち切って一歩前進することだと痛感した。
いまさら言うまでもないが、合気道は型稽古の繰り返しだ。失敗に学び、成功の感覚を暖め、多くの人と稽古を重ね、無駄な動き、無駄な力を除いていく努力を忘れてはならない。ある人には問題なく型どおりの技ができるが、人が変わるとすべてが変わるため技がかからないことがある。ここで、無理やり型どおりに相手を動かそうとすると力を入れることになる。これは、受け手が崩れていないのが原因だ。受け手は強い力を感じると危機を感じ、とっさに身体は抵抗してしまう。すると、動かないのでさらに力を加える。力の弱いものはここで止まってしまう。合気道は力くらべではない。稽古では崩しを身に付けることが大切だ。
型稽古の合気道だから、受け手も技ごとの受身の型を覚える必要がある。初心者は足が居ついて固まってしまう。また、相手と結んだ手を簡単に離してしまう。足は自分の姿勢を意識して居つくことなく軽快に動かし、手は相手と接触したところの圧力を意識しながら、結んだ手が相手と切れないように受身を取ることが大切だ。受身の上手な人と稽古すると、結んだ手の圧力が小さく、心地良い稽古をすることができる。受身の意味が分らなくても、まずは受けの型を覚えることだ。手のひらを腹と意識し、腹で受身を取るという気持ちを忘れないで欲しい。
やられたらやり返す倍返し稽古では怪我が絶えないし、合気道の人間完成の道から離れてしまう。相手を投げることではなく、“崩し”を念頭に置いて稽古していくことで、無駄な力を三分の一、二分の一と捨てていくことができると思っている。とても困難なことだけど、「力の片付け」に取り組んでみよう。
