第232回 怪我

 入門部、少年部の令和六年度昇級審査を行なった。入門部においては、三つの基本技をどこまで正確に出来るかを確認したが、稽古方法を見直す必要があることを痛感。少年部では、稽古中に指摘されているところを修正出来ているか、二週間前から始めた新しい技がどの程度出来るかの確認だった。数人の子が同じ所で間違える、また、間合の取って構えることができないのは稽古不足が原因と考えている。指摘されたところがクリア出来たかどうかは人それぞれであり、記憶力の問題だけではないと思われる。

 もうひとつ問題だと思われたのは、四方投げの投げ方で、怪我してもおかしくない様なことが審査と審査前の稽古中に有った事だ。特に怪我が多い技は関節技の二教、四方投げだと私は認識している。どうしたら怪我になるかを、学ばなければならない。合気道は思いやりの武道であり相手を傷つけてはならない。私が受けた怪我も有るが、相手に与えた怪我は自責の念に駆られる。

 少年部では稽古補助の保護者会員が数人居られるので、稽古前半の掛り稽古で活躍して頂いている。効率よく稽古出来ると思い、この方法を取ってみたが、補助の方の指導方法をチェックする事まで気が回らなかった。私が指摘し修正した箇所が一巡後には消されているのではないかという不安がある。見直しが必要だが、怪我をしないための注意も必ず付け加えてもらう必要がある。

 関節技二教では相手の反応を見ながら極めるが、効いているにも関わらず平然としていると、更に力を加えることになり関節を痛める結果になる。また、必要以上に強く投げる、受身が取れない状態のまま強引に投げると怪我をさせることになる。受身を取ったら、人が落ちてくる前に素早く起きる。投げる時は空いている場所だけでなく、他の動きを予測し安全を確認する。怪我を避けるには、相手とのコミュニケーションや安全確認の能力が必要であり、訓練されている。

2024年6月1日 | カテゴリー : めざせ達人 | 投稿者 : koukikai