七十歳を過ぎてから、良く口から出る言葉がある。“疲れた”、“年を取った”、“体力がない”を念仏のように唱えていることに気付いた。脳科学者西剛志氏の『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』によると、使わない方が良い言葉の中にこの三つが入っていた。良い言葉は良い結果を生むことは認識していたのだが、逆に悪い言葉を使った瞬間に脳に悪影響を及ぼし、その後の行動に影響を与え、無意識のうちに行動が変わると書かれている。
『疲れたと言った瞬間に、疲れたイメージが脳に出る。その結果、疲れたようなパフォーマンスをしてしまい、本当に疲れた状態になってしまう。実際にはそこまで疲れていなくても、脳が勝手に疲れた状態をつくり出してしまう。(著書から)』うっかりマイナスの言葉を使った場合の対処方法は、“疲れた、でも、頑張った”のように、“マイナスの言葉+でも+プラスの言葉”と言うと、プラスの言葉が残り、悪い影響は残らないそうだ。
『潜在能力は誰もが持つ才能でありそれを高める事が出来る。自分の潜在能力を放棄している人が多い。』と云われるのは、スポーツ脳科学者の林成之さん。別の言葉で言葉の魔力を説明している。脳に言葉の情報が入ると、まず気持ちが動く、空間認知脳力を働かせ、物事との間合いを測る、つまり「言葉とは間合いである」と云われる。
また、林成之氏が卓球女子日本代表監督に「勝ったことが無いと言ったら、もうおしまいなんです。逆に『今日は中国選手団の調子が悪い。私は絶好調』と大きな声で喋ってから試合に入って下さい」とアドバイスした結果、大接戦を演じてくれたとのこと。
“デキナイ、ムリ、ワカラナイ”等のマイナスの言葉の間合いは限りなく遠い。プラスの言葉を使って潜在能力を高め、成功への道を切り開いていこう。