合気道をはじめて、約4年が経過しました。
それ以前は7年以上、保護者として見ていただけでした。
そもそも子どもに合気道を始めさせたきっかけは、何か“武道系”の習い事をさせたいと調べていたとき、主人より「合気道って、段になったら袴はけるんだって。」と教えてもらったことでした。「袴?!カッコいいじゃん!よし、合気道だ!」と。
保護者としての道場通いが何年も続いたあるとき、一部の保護者で「冬の道場は寒いし、一緒にやろう!」という声があがり、道場の内側へ足を踏み入れることに。それが私自身の合気道の始まりです。そのとき心の中では「いつか段になって、袴はけたらたいな~」とは思っていましたが、それは微かに夢見る程度。
合気道を始めるまでの私は、どちらかというと運動が苦手であると同時に、身長の低さを言い訳に身体を動かすこと自体を避けていました。ただ、保護者期間も長く、審査や演武会前など、子どもには「そこは、◯◯って注意されたでしょ!」と口を出していたので、多少は何とかなるかな?と思っていました。
しかし、それは甘かった!
実際にやってみると、頭で理解することと、身体を動かすことの違いに、戸惑いと驚きの連続でした。“模範を見たまま、ただ真似をする” これだけのことができないのです。けれど、何度も何度も同じ技の稽古を繰り返していくうちに、自然に身体が動くようになり、汗を流すことの楽しさ、新しい技を覚える喜びを感じたりすると、より本気で合気道に取り組みたいという欲が増してきました。
一般部に入ると、できるだけ多くの有段者と稽古をすることを心がけました。自分が苦手と感じる箇所について、いろいろな方に助言をいただき、それらを総括して自分の身体が動きやすいイメージにして、少しずつ苦手を減らしていきました。また、技だけでなく、自然な受けも学ぶことができました。少年部では子どもへの指導が主であるため、受けのとり方も細かく指導に含まれていましたが、一般部ではそこまで親切な指導はありません。しかし、だからこそ力を抜いて相手に合わせることを意識するようになり、“そうされたら、こう動くしかない”というような、理屈ではない受けを体感できるようになりました。技によってはむしろ背の低さがメリットになる、ということに気付くこともできました。自然に崩されたり、投げられたりすることが、とても心地よく感じるようになり、最近では、いつできたかわからない青アザを見つけることさえも楽しめています。
とはいえ、まだまだ苦手な技もあり、力が抜けていなかったり、技の引き出しの無さに自由技に苦戦したりするため、この度、念願の袴を手に入れることができますが、そこはゴールではなく通過点に過ぎない、と改めて感じています。今後更なる「探求心」と「向上心」、そして何より「楽しむ」ことを忘れず、これからも稽古に励みたいと思います。