弐段  H・W

『感謝』

私は子供と一緒に合気道を始めてから今日まで、入門部〜少年部〜一般部で稽古をしている。

大畑先生をはじめ一般部ではたくさんの人の受けを取らせてもらっているが、本当に合気道は受けから学ぶことが多い。私の中ではまず大畑先生の技を受けた時の感じが基本にあり、受けも取りもできるだけそれに近付くことを目標にしている。

一般部の稽古では、いろいろな人の技を受けながら、力の方向、強さ、タイミング等々、大畑先生との微妙な違いを感じながら、その違いを留意点として自分の技にフィードバックさせていく。もちろん自分で自分の技を受けることは出来ないのでそれがすぐに活かせているかどうかは分からないが、いろいろな所を少しずつ変えながら、出来るだけ違和感なくスムーズに動けるところ、力に頼らずに技が掛るところを意識しながら稽古をしている。

また少年部では、子供たちに基本的な動きを教えながら、技について深く考える機会ももらっている。少年部には低学年から高学年までたくさんの子供たちがいる。低学年の子供達には正しい動き方を、高学年の子供達にはもう少し細かい動きや注意点など基本を中心に教えているが、稽古中に子供達からよく声を掛けられる。 『先生分からん。』、『こうでいいの?』、『ここはどうすればいい?』、簡単そうに思えることでも子供たちにとっては難しい事が多い。かくいう私も一般部で始めた頃は、初めて見る技ばかりでとにかく形を覚えるのに必死だったことを思い出す。子供達から自分では思いもしなかった点を聞かれて、どう教えたら理解しやすいだろうかと思わず考えてしまうこともある。それまで何気なく流していた点を意識して、色々な面から改めて技を見直すことにより、自分の中での技に対する理解度が高くなっていく気がする。私にとって少年部での稽古は、一つ一つの技をより丁寧に、より正確に、常に基本に戻ることを心掛けることにより、それぞれの技についての理解を深めていく大切な時間になっている。

こうして改めて振り返ってみると、大畑先生はじめ一般部の方々はもちろんのこと、少年部の子供達にも、私と一緒に楽しく稽古してくれている家族にも感謝の気持ちで一杯になる。本当に気持ちのいい稽古ができる光輝会に出会えたことが、私が合気道を楽しく続けられる一番の理由であると思っている。

このたびの昇段にあたって、今の自分の合気道で不足しているところを自覚しつつ、早く段位に恥じない合気道が出来るようになることを目標に、少年部で基本を繰り返しながら、一般部ではさらに次のステップへと技を発展させていけるよう稽古に励みたいと思う。そしてこれからもこの恵まれた環境で合気道ができることに感謝しつつ、家族揃って楽しい合気道を続けていきたいと思う。

2011年6月15日