弐段  I・S

『合気道と私』

私の合気道を振り返ってみると、光輝会の皆さんの後を追って離され落ち込むを繰り返し、少しづつレベルを上げて来たように思います。私には、認めてくださる先生と、励まし合える仲間と、支えてくれる家族がいます。このたび頂いた段位は、もったいない程の誉れであり、皆さんと共に有ればこそとの意味で、重みを感じ、喜びに満ち、心より感謝しております。

老若男女問わず、誰でも出来る合気道でありながら、私はいまだに自分自身を知りきれず、もっと身長が欲しい、もっと強い力が欲しいと、無い物ねだりをしてしまいます。上から強い力で押さえつけるという意識が抜けないのだと思います。相手の力を利用する事や、無理や無駄のない動きをする事が課題です。

大畑先生との稽古の中で、力は必要ない事を体感した事が有ります。その時の先生の言葉は、『相手の力を感じるために、自分の力を抜き、柔らかい動きをする。』です。その事の、なんと難しい事か。以来稽古のたび、あの感覚を思い出しながらも、力が入ってしまう情けなさです。私は、稽古の中で体感し実践する事が、なにより大切だと思っています。これからも今まで通り、短い時間でも、集中し真剣に稽古していきます。

合気道は、唯一の競技しない武道です。他人と勝敗を争うのではなく、相手を尊重し調和し共に歩む。だから、そこに気高いまでの精神性があるのです。変わる事が出来るのは、自分だけ。比べていいのは、昨日の自分だけなのです。いつの日か、小さく軽く力の無い私が、ひらひらと舞うように相手を捌く合気道をしたいと思います。それを目指して稽古に励み、上を向いて進んでいきます。

2012年8月20日