初段  D・K

私が合気道を始めるきっかけは、友人がやっているという合気道の稽古を見学に行った時でした。正直に言うと最初はその友達ともっと一緒にいたくて始めたのが本音でしたが、端から端まで受け身の練習をしたり、技の練習をしたりと、毎週稽古に通っているうちに、だんだん気がつくと他の事を忘れて熱中していたり、演武の本番が近付いてきた頃には友達との遊びを断ってまで練習する事さえありました。最初は友達につられて合気道を始めましたが、気がつけば交友関係とは別の理由で熱中するようになっていました。

昔から自分は飽きっぽい性格で色んな習い事をやっては飽きてやらなくなり、辞めてしまっていたのですが合気道だけは不思議と今までの習い事と違い、飽きたり?辞めたい?と思う事はありませんでした。今考えるとやっと向いてる物を見つけたのかな、と勝手ながら思う事があります。そして幾年が経ち、技も覚え合気道が分かってきたとき、やっと初段を取ることが出来ました。そのとき私は父親にその事をとても褒められ、自分の事の様に喜んでくれる父親を見て?ああ、続けてきて良かった?と心から思ったのを今でも鮮明に覚えています。

始めた当初は色んな事を先生に教えてもらい、半身の足の位置や手の振り方、位置の取り方等を、文字通り刷り込む様に何度も何度も教えていただきました。そのおかげで、多少は形になってきたのではないかと思います。今では、ごく稀にですが練習の際に、相手に助言をする様にまでなれました。自分で助言をしたものの、急に不安になり今の助言が間違ってないか先生に確認し、周りの先生方に笑われたのも良い思い出です。しかし助言はする事はあっても決して驕らず、学ぶ姿勢を忘れずにこれからも心身ともに鍛え ていきたいと思います。

2012年8月20日