毎月発行していました新聞「めざせ達人」から掲載していましたが、2025(令和7)年4月より不定期の投稿としております
コラム/めざせ達人
めざせ達人
令和七年八月入門部の稽古で
午後四時、道場内の温度は扇風機五台を回しても、室内温度計は三十八~九度から下がることはない。厳しい暑さにもかかわらず稽古に来てくれる事に感謝しつつ入門部の稽古を始める。前半はトレーニング、後半は受身と技の稽古だが暑さで集中力も下がるので二十分毎に水分補給の休憩を取る。
受身の稽古を終えて、相対稽古を始めると一年生と二年生の子が組んだが、二人の女の子は顔を見合わせて無言で立っている。二人とも“取り”がしたい様子だったが、暫く黙って見ていた。全く動く気配がないので「どっちが受身?」と聞くと、二人とも相手を指さしている。二人はとても頑固だ。“受け”を指示しないでいると、一年生の子がこう言った、「私が受けの手本を見せてあげる」と。私が思いもつかないような言葉を発したことに驚き感動した。最初に自分が“取り”をしたいが、相手が譲らないのを分かっている、だから自分を納得させるためにあの言葉が出てきたのではないかと思った。
私は七才のこの子から学ばせて貰った。「手本を見せてあげて」とは自尊心を傷つけることなく、相手を納得させる方法であると。
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※四月から休止していましたが、不定期に投稿することと致します
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