第152回 あきらめない

入門部、少年部で両手と頭を使って倒立を行う三点倒立の練習を始めて三ヶ月になる。一回目からできる子はいなかったが、毎回三分程度の練習を行ってきて成果が少しずつ現れてきた。何度も一所懸命に挑戦する子、一度やってできないと練習しようとしない子、頭が痛いと言ってやめてしまう子がいる。三分以上倒立を続けることができるようになった子もいる。全員に達成感を味わって欲しいという思いで続けている。

ここで大切なことは、あきらめないことだ。あきらめずに挑戦することができる子が成功している。成功の秘訣は成功するまで続けることだ。子ども達を見ていると、取り組みの姿勢が大きな鍵となっている。与えられた課題に素直に、真剣に、取り組むことができるかどうかだ。合気道の技とは違い、成果を明確な形でみることができるので、やりがいがあるというものだ。

年齢も六十五になると、急速に体が硬くなるようだ。立位前屈をすると足の親指がどんどん遠ざかってしまう。関節の可動範囲が狭くなるので受身が取れなくなるのではないかと心配している。もちろん全く受身ができないということではなく良い受身が取れなくなる恐れがある。また、受身には筋肉の痛みを伴ってくる。

ただ単に合気道の稽古を続けていれば、体が自然に柔らかくなるというものではないようだ。吸気と、遠心力を使って技を掛けるようにすれば、体が柔らかくなるということもあるようだが、にわかには信じがたいところがある。しかし、稽古でこの二つのことを実践することに何の問題もない。特に呼吸を意識した技の稽古がいつもできるようにと考えている。

毎日取り組んで、効果を確認できる体を柔らかくする方法も世の中にはある。継続できる自分にあった方法を選択し、あきらめずに日々努力して柔軟性を向上する。これが、私の、今年の目標だ。

 

 

 

2017年8月5日 | カテゴリー : めざせ達人 | 投稿者 : koukikai